2024 12,27 00:16 |
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2008 12,11 21:38 |
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その昔、友人と連れ立って阿蘇へ行った帰り、大人しく中津経由で帰ればよいものを、地図上のショートカットである英彦山の脇を通リ抜ける496号線ルートで帰ろうという話になった。 時刻は深夜0時過ぎ。この時間帯の英彦山近辺は漆黒の闇、何も見えなさ過ぎて逆に見えてはいけないものが見えてしまいそうな、本当の闇。ヘッドライトに照らし出される範囲だけの世界。 途中、行橋方面と豊前方面ルートに分岐するが築城の友人を送り届ける為に豊前方面へ。山を降りたと思ったら登り始め、奥深くに足を踏み込んでいるという感覚に不安が募る。 友人達はこのルートを選択した事を既に後悔している。ハンドルを握る我輩は車中のドン引きの空気を変えようと「俺は平尾台のイニシャルT、英彦山如き屁の突っ張りもいらんですよ」と小粋なジョークを飛ばして見せるがスベリ倒しである。 一部マニアに有名な(つーかソメザイル氏が何故か知っていた)チンコ岩の近くを通過し、ようやく平地に降り立って一息ついた頃、ヘッドライトに浮かび上がった異様な光景・・・。 それは深夜1時にもなろうかという時間に遊んでいる子供達の姿。 「なんじゃアレ!?」「キモイ!」「コワイ!」と車中は大盛り上がり。 最高に楽しい京築の夜だった。 さて、この「子供達」、動かないのである。 何の事はない、地元の自治体が作った「かかし」である。 使わなくなった子供の服を利用した手作り作品なのだが、かかしにこれだけのクオリティは必要か?と思う程、生々しい、いやリアルなかかしなのだ。 この辺りは過疎化が進んでおり、小・中学校が次々と閉校していった地域で子供達が遊んでいる姿を見かける事はほとんどない。その寂しさを紛らわしたいが為のこのリアルさなのだろうか。 「ねぇ、ちょっと」と呼びかけると「なぁに?」と顔を上げてきそうな程のクオリティである。 さすがの僕も顔を覗き込む事は出来なかった。いや怖いんで。 この一箇所だけではなく、200Mぐらいに渡って道路沿いのそこかしこで彼らは遊んでいる。 京築トワイライトゾーン、そこには減っていく子供達の姿を懐かしむ大人たちの悲しくも優しい物語があったのだ。 終わり。 NWネタはないっす。すんません。 PR |
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